2023年度重点事業
800万人いると言われる団塊の世代が75歳後期高齢者となる2025年が目前に迫り、少子高齢化の進展は加速し、地球規模での異常気象や繰り返す自然災害等、先を見越した取り組みを常に考えて行動していかなければならない状況です。働き方改革とタスクシフト、労働環境改善、質の高い看護実践者の確保と定着、地域包括ケアの推進、健康危機管理の充実等、課題は山積しています。
とりわけ看護職確保、定着は長年の課題となっています。令和4年10月より診療報酬の改定により、現在は限られた施設ですが看護職員処遇改善評価料が新設されました。さらに看護職全体にも処遇改善が広がるよう行政へ働きかけて、看護職が生き生きと働き続けられるような取組を行っていきます。
また、看護職能団体として将来を予測し、公益社団法人神奈川県看護協会ビジョン2033~10年後のめざす姿~として、進むべき方向性を具体化して、IT化を進めながら、新たな発想で事業内容を見直し、看護職の支援と県民の健康保持増進への活動に努めてまいります。
令和5年度は、研修を一元化してわかりやすい事務環境を整え、看護職や県民の皆様へサービスの向上が図れるように一致団結して、業務遂行に努めてまいります。
令和5(2023)年度は次の事業に重点的に取り組むこととします。
看護職の確保と働きやすい職場環境づくりへの支援
- 看護職としてのキャリア継続支援の推進と就業支援
- 訪問看護領域で働く看護職の育成と広報の強化
- ナースセンターの活用の促進とeナースセンター登録者への継続支援
- 就業継続が可能な看護職の働き方についての実態把握と課題の明確化
- プラチナナースの就業支援
感染・災害対策の充実
- 感染症防止対策についての研修や県民への感染防止啓発事業の強化
- 中小規模施設や高齢者施設への感染防止対策支援
- 災害支援ナース育成の推進と災害発生時の派遣支援体制整備
質の高い看護職の育成とキャリア支援の推進
- 看護職のニーズやキャリアに応じた研修の充実
- 情報通信技術(ICT)を活用した研修受講の拡大
- 小規模施設、介護施設、クリニック等に勤務する看護職への支援強化
地域包括ケアの充実と多職種連携の推進
- 地域包括ケア推進のための研修の強化
- 母子のための地域包括ケアの実態把握と研修の実施
- 「まちの保健室」事業の拡大への検討