かながわ地域看護師の取り組みについて

 超高齢社会を迎える中で、医療・福祉の質を維持・向上させるためには、高度急性期病院だけでなく、地域のさまざまな医療・福祉施設で働く看護師の充実が不可欠です。

 また、医療の質を担保し、看護師の安定的な確保を実現するためには、施設間の人材交流や、ライフステージに応じた柔軟な働き方の選択肢を広げ、看護師一人ひとりが自身のキャリアを主体的に考え、働き続けられる環境づくりが求められます。

 当院は高度急性期病院として、看護師に対する教育と実践の場を提供しています。一定の経験を積んだ看護師の中には、ライフステージの変化に伴い離職する方もいます。そうした人材が地域外へ流出することなく、地域内での活躍が継続できるよう支援することが重要です。
 この取り組みでは、当院から近隣施設へ人材を派遣し、地域全体で看護師を育成・確保することを目指しています。看護師が多様な職場を経験することで視野が広がり、キャリア形成にもつながります。

 今回、当院から派遣した職員の進捗に関して、定期的な面談を行っています。本人は、「所属があることでの安心感」「自分のキャリアをじっくり考えることが出来た」と話しています。倫理的ジレンマ、初めての訪問看護など経験し、悩みながらも前進し、目標に向けて努力していることが感じられます。
 今年度当院は派遣のみで、互いの人材交流とはなりませんでしたが、今後は双方向の人材交流が実現することが望まれます。教育やキャリアプランを共有しながら、地域全体で看護師を育て、支える仕組みを築いていくことが、持続可能な地域医療の実現につながると考えています。